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米軍の完全撤退で複雑化するアフガニスタン情勢とテロ タリバンの台頭を抑えるためロシアなど関係国と協議をすべきだ

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  • 佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

米国のバイデン大統領は、米軍が8月31日までにアフガニスタンから完全撤退すると約束している。しかし、バイデン大統領は、問題の複雑さをよく理解していないようだ。

米軍の駐留によって、これまではアフガニスタンの諸部族間の均衡が保たれていた。米軍の完全撤退は権力の空白を招く。タリバンの母体になるのは、パキスタンとアフガニスタンにまたがって住んでいるパシュトゥーン族だ。タリバンの拠点は、アフガニスタンだけではなくパキスタンにもある。また、サウジアラビアの過激派がタリバンを支援している。米軍の完全撤退に乗じて、パキスタンとタリバンとサウジアラビアの過激派がアフガニスタン内で攻勢を強めることは必至だ。これに対しては、ロシアとタジキスタンの支援を得て、アフガニスタン内のタジク族を支援するのが均衡を維持するために必要だと思う。

しかし、バイデン大統領はアフガニスタンにロシアの影響力が拡大することを警戒しているようだ。これまで米ロ間では、国際問題でさまざまな利害の対立があってもテロとの戦いでは協力してきた。米国はその方針を変更しつつあるように思える。

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