「最近、あの人は“社外取締役成金”になって、神楽坂に高級マンションを買ったらしいよ」
複数の企業の社外取締役を兼務するある人物をめぐって、最近、こんな噂が駆け巡った。受け取っている報酬額が高額に上るとみられたからだ。社内取締役と違い、出社するのは月に取締役会が開かれる2〜3日程度で何ともうらやましい話だが、現実はどうなのか、業務内容や報酬について取材してみた。
「出勤は月に2~3回、取締役会が開かれるときだけ。議案は投資や提携案件、新規プロジェクトなど会社の重要事項に関するもの。自分からはあまり発言しないが、社長から求められれば自分なりの考えは伝えている」
こう語るのは電力小売事業などを展開するリミックスポイントの社外取締役、石川和男氏だ。石川氏は経済産業省や資源エネルギー庁に勤務していた経験を買われ、昨年、社外取締役に就任した。
報酬は月に約20万円。1回の出席で7万~10万円の報酬を得る計算だ。一見割のよい仕事にも思えるが、年収ベースで240万円というのは、社外取締役の報酬相場からすると決して高くはない。
社外取締役や社外監査役の報酬額は上場企業でも個々には開示されていない。そこで本誌では、有価証券報告書に記載された社外役員への報酬総額を対象人数で割り、1人当たりの報酬額(年収の平均値)を試算してみた。
電機メーカーは高額
ベンチャー企業などは200万〜300万円というところが少なくないが、とりわけ“高待遇”なのは大手商社や電機メーカーといったオールドエコノミーの大企業だ。
目下、株主との対立に揺れる東芝の社外役員報酬は、実に約2610万円。その東芝を大幅に上回るのが日立製作所の約3560万円だ。国内では最高水準とされる。
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