有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #ガバナンス地獄 最後の審判

「社外取持ち合い」という秘策 株の持ち合いにとって替わる

3分で読める 有料会員限定
(naka / PIXTA)

2020年6月、三越伊勢丹ホールディングスの有価証券報告書の株主に関する記載から、前期まであったある大株主の名前が消えた。その名は三菱UFJ銀行。前期までは534万株を保有し第10位の大株主だった。

三菱UFJ銀は、ガバナンス強化の観点からいわゆる「株の持ち合い」の解消に向けて政策保有株の削減を進めている。三越伊勢丹の保有株もその一環で454万株まで削減、11位以下となって有価証券報告書に載らなくなったのだ。

そもそも旧伊勢丹のメインバンクだったこともあって、両社は親密関係にあり、大株主にもなっていた。ところがガバナンス強化の流れから、金融機関をはじめとする企業は「株式の持ち合い解消」を求められ、政策保有株を放出せざるをえなくなったのだ。三菱UFJ銀もその一環として三越伊勢丹株を手放したというわけだ。

持ち合いの解消を求められた当初、金融機関からは、「株を手放された企業は快くは思わず、取引先や親密先を失いかねない」などと懸念する声が上がっていた。

では、三越伊勢丹の場合、関係はどうだったのだろうか。結論から言えば、何も変わっていないもようだ。というのも三越伊勢丹の社外取締役は、三菱UFJ銀の頭取や同フィナンシャル・グループ社長経験者の“指定席”。事実、畔柳信雄氏、永易克典氏と代々のトップ経験者が就いてきた。

保有株を減少させる直前も、2019年から永易氏の後任として頭取を務めた小山田隆氏が就いていた。株式を売却した後の20年、21年の株主総会でも小山田氏は再任され、心配は杞憂に終わったというわけだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数