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産業スパイにご用心 積水化学、ソフトバンクなどで社員逮捕

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(kai / PIXTA)

経済安全保障の重要性が高まる中、日本企業からの情報流出が後を絶たない。

2018年11月、電子通信器機製造販売の川島製作所で元役員の情報漏洩が発覚。翌19年6月には、電子部品製造会社・NISSHAで営業秘密を抜き取り、中国企業に転職した元社員が逮捕された。その後元社員には実刑判決が下っている。さらに20年1月、ソフトバンク元社員が報酬の見返りにロシア元外交官に情報を渡したとして逮捕され、有罪判決を受けた。同10月には積水化学工業の元社員がSNSで中国企業と接点を持ち、情報漏洩事件に発展している。

情報処理推進機構が20年に行った調査によれば、中途退職者による漏洩は36.3%と、4年前に比べ増えている。ソフトバンクでは事件以降、退職予定者の端末から社内情報へのアクセスを制限し、端末操作の監視を強化。全役員・全社員にセキュリティー研修を毎年実施し、未受講者にはアカウントの停止や重要情報へのアクセスの遮断を行った。

日本大学危機管理学部の小谷賢教授は「民間でもセキュリティークリアランスを導入しなければ、内部不正は防げない。欧米企業との共同開発から日本企業が締め出されることになりかねない」と指摘する。セキュリティークリアランスとは、日本でいえば一部の国家公務員に課される「秘密取扱者適格性確認」のことで、欧米では民間でも一般的だ。海外企業と共同開発を進める一部の日本企業は、民間にもこの制度を導入するよう政府に働きかけている。だが、借金の状況や親族の個人情報などを詳細に記入する「身上明細書」が日本弁護士連合会に問題視されるなど、導入は依然ハードルが高い。

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