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外為法すり抜けた楽天の責任 テンセント出資で米国も強い懸念

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三木谷社長は政府の懸念を意に介さない

「何をそんなに大騒ぎしているのか、まったく意味がわからない」。今年4月、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は報道陣を前に不満げに語った。 

楽天は3月12日、第三者割当増資で総額2423億円を資金調達すると発表した。引受先は金額順に日本郵政グループ、中国のネット大手・テンセント、米ウォルマート、三木谷氏の親族が並ぶ。「大騒ぎ」の発端となったのが、テンセントによる楽天への出資だ。今回の増資でテンセントは投資持ち株会社を通じ、楽天株式の3.65%を取得した。

これを問題視したのが日本政府だ。昨年5月に施行された改正外為法では、外国人投資家が安全保障上、重要な企業に出資する場合に事前審査の対象となる出資比率を従来の10%以上から1%以上に厳格化していた。外為法は日本政府が安全保障などの観点から、外国人投資家による株式取得を規制する法律だ。ただ、改正外為法では外国企業が役員を派遣せず、非公開の技術情報にアクセスしないなどといった条件を満たせば、事前審査を免除する規定がある。テンセントによる楽天への出資は、この例外規定に当たるため事前審査が行われなかった。

一方、テンセントは世界の月間利用者12億人を擁するメッセンジャーアプリ「ウィーチャット」を手がける巨大ITプラットフォーマーだ。トランプ米前大統領は昨年8月にウィーチャットの利用を禁止する大統領令に署名しており(その後バイデン米大統領が撤回)、日本の政府内でも安保リスクを懸念する声があったとみられる。改正外為法をまとめた政府は隙を突かれた格好となり、最終的には、日米両政府が楽天を共同で監視する方針と伝えられた。

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