この数年は大学付属校の人気がバブル的に高騰していた。文部科学省による私立大学の定員厳格化で早慶、GMARCH、日東駒専などの大学が合格者数を減らし、首都圏の私大の難易度が上がったこと、また大学入試改革の混迷から、小学生の保護者が「中学から付属校に入れたほうが安心」と考えたからだ。
しかし、付属校人気も来年には落ち着くとみている。理由は新型コロナウイルスだ。今年の大学入試は地方の優秀な受験生が感染者の多い首都圏の大学を避けたため、難易度が下がった。となると来年は、進学校に入れて一流大学を狙おうとする親が増えるはずだ。
付属校のよさはカリキュラムがゆったりしていることだ。大学受験に追われないので、理科の実験や観察に時間をかけるなど、深掘りする授業ができる。部活動、課外活動も伸び伸びできて、設備、環境も整っている。大学教授の授業が受けられる高校もあるし、慶応のようにファミリー意識が強く、社会人になってから人脈を活用できるのもメリットだ。勉強以外にやりたいことが決まっていて自分で取り組める子、競争意識の低い子は付属校に向いている。
逆に競争意識をあおるとぐんぐん伸びるタイプの子は進学校がいい。大学受験に向けた先取りのカリキュラムでがんがん勉強を進められる。付属校で6年間のんびりしすぎて、学力が低迷する大学生になってしまう心配はない。
中学受験の時点で文系か理系かを判断するのは難しい。進学校なら高校の後半に進路を決めればいいから、医学や芸術系のように系列の大学にはない学部、あるいは海外の大学も自由に受験できる。付属校の生徒が進路を変更して他大学を受験しようとすると、カリキュラムの面で進学校の生徒に圧倒的な差をつけられているから、かなりの気力と体力が必要になる。
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