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政治・経済・投資 #マルクス vs. ケインズ

「今知るべき経済思想」12冊 評論家、翻訳家山形浩生が選ぶ

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(bee/PIXTA)

世の中の「経済思想」談義は、つまらないマウント合戦に成り果てることが多すぎる。「ナントカ政策はマルクス思想に反する」とか。だが、経済はでかい仕組みだ。どんな理論や思想も、そのある一部分しか捉えられないのだ。まず経済全体の仕組みの中で、何が重要なのか、そしてそれをめぐる「思想」がいかにあやふやかを理解しよう。

評論家、翻訳家 山形浩生(やまがた・ひろお)東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程およびMIT不動産センター修士課程修了。主な著書に『新教養主義宣言』(河出文庫)、『たかがバロウズ本。』(大村書店)など。『超訳 ケインズ『一般理論』』(東洋経済新報社)、ケインズ『雇用、利子、お金の一般理論』『お金の改革論』(講談社学術文庫)、ピケティ『21世紀の資本』(みすず書房、共訳)など訳書も多数。

経済の全体像を考える

拙訳『クルーグマン教授の経済入門』はいまだに名著。生産性と所得分配(格差)と失業だけが本当に重要な問題だが、肝心なことはわかっていないと指摘する。「経済思想」を宗教にしないために、まず読もう。アダム・スミス『国富論』も、最初のピン工場の話しか読んでいない人ばかりだけれど、具体的な観察に基づいて経済の全体像を考える様子は実に面白い。トリビアも満載だ。

そこから今の資本主義の成り立ちを広く考えておこう。その歴史的な成立を批判的に述べたポラニー、社会主義という壮大な実験の失敗を自らくぐり抜けたコルナイ、人がお互いを縛る仕組みとしてつくり上げた制度の中で資本主義を捉えたノースの本は、目先の商売を超えた広い意味での経済理解に資する。

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