コロナ禍によるEC(ネット通販)特需を背景に荷物数が急増、宅配便市場は活況を呈している。国土交通省によれば、緊急事態宣言が発令された2020年4月以降、宅配便の荷物数は前年を1割ほど上回った状況が続く。
配送効率も外出自粛で改善している。国交省が20年4月に実施した調査によれば、再配達率は8.5%と、前年同月(16%)と比べて大幅に低下。現場のドライバーも「在宅率が上がったことでコロナ前よりも効率はよくなった」と実感しているようだ。
この好環境を映し、宅配便首位のヤマト運輸を擁するヤマトホールディングスは、20年度に前年度比5割増の営業増益となる見通し。顧客の離反で3期ぶりの営業減益に陥った19年度から一転、V字回復を遂げつつある。

SGホールディングス(宅配大手・佐川急便の親会社)も4期連続で最高純益を更新する勢いだ。複数の業界関係者は「EC需要増で宅配便の取扱量は高止まりするだろう」と強気な姿勢を崩さない。
一方で、台頭する新興勢力は大手3社の足元を揺さぶり始めた。EC最大手アマゾンからの配送委託で急成長するデリバリープロバイダーに代表される中小配送事業者が、大手3社の顧客から新たに荷物を獲得している。「EC事業者からの配送委託の問い合わせも増えている。大都市圏に限れば宅配は大手だけのものじゃない」(中小配送事業者の経営トップ)。
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