70歳まで現役で働きたいと考える中高年にとって、会社を飛び出し、転職するのも選択肢の1つだ。では中高年の転職事情は今どうなっているのか。
一般的に中高年になると、転職のハードルは上がる。エン・ジャパンが運営する転職サイト「ミドルの転職」では、55歳以上は登録者全体の5%前後にすぎないという。
「55歳以上の転職は年収が下がるケースが多い。そのためとくに大手企業では、これまで年収を下げてまで転職に踏み切る50代の人は少なかった」と「ミドルの転職」の天野博文事業部長は語る。
従来の55歳以上の転職といえば、建設業の施工管理や製造業の品質・生産管理、中小企業の経営層など、特定の業務、役割に限られてきた。
ただし新型コロナ禍前には、55歳以上の人材ニーズに増加の兆しも見られた。2019年にエン・ジャパンが実施した転職コンサルタントを対象としたアンケート調査では、50歳以上の求人について、約8割が「増えている」「どちらかといえば増えている」と回答。求人が増えている企業タイプについては、「中小企業」との回答が約8割を占めた。
また50歳以上で企業が求める人材の特徴については、「高い専門性」や「即戦力」などの回答が目立った。とくに中小企業では人手不足が深刻化。若手の労働力では補充できず、専門性を持った即戦力の中高年への需要が高まりつつあった。

経験豊富な人材に需要
新型コロナ禍以降、そうした中高年の転職市場にはさらなる変化の動きが生じている。パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」の喜多恭子編集長は、「コロナ禍で求人の中身が変わってきた」と指摘する。
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