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伝説のバイオリニスト 「最後の日本ツアー」中止 イスラエル生まれの巨匠イツァーク・パールマン

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  • 田中 泰 日本クラシックソムリエ協会 代表理事
今年1月、シアトルで筆者のインタビューを受けるパールマン

2020年10〜11月に予定されていた、バイオリンの巨匠イツァーク・パールマンの日本ツアーが中止になった。昨今の世界情勢に鑑みれば致し方なしとは思いつつも、ツアーに先立って今年1月に米シアトルでインタビューしていただけに残念至極。“最後の日本公演”を楽しみにしていたファンはもちろん、日本を愛してやまないパールマン自身もさぞや落胆しているに違いない。

1945年イスラエル生まれのパールマンは、20世紀後半における最も偉大なバイオリニストの一人だ。この圧倒的な才能が世に出るきっかけとなったのが、58年に13歳で出演した米国の人気番組「エド・サリヴァン・ショー」の“タレント・コンクール”というのは興味深い。番組での成功を機に米国に移り住むことを決意し、ニューヨークの名門「ジュリアード音楽院」に入学。名教師ドロシー・ディレイの下で学び、音楽家としての活動を開始した。

名作映画を彩る音色

その後は、正確無比なテクニックに裏打ちされた豊かな音楽性と、独特の甘い音色を武器にクラシック界を席巻。グラミー賞15回、エミー賞4回など、数々の受賞歴を誇る彼は、まさに生けるレジェンドだ。パールマンの名を知らなくとも、93年の米国映画『シンドラーのリスト』で彼が奏でた美しいバイオリンの音色を覚えている方は多いだろう。そのパールマンも今年75歳。音楽家としてはまだまだ活躍が期待できる年齢だが、4歳のときに患った小児マヒのため脚が不自由な彼にとって、車いすでの長距離移動は相当の負担になっているようだ。

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