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中小企業をよみがえらせたアスクル ECは日本経済を活性化する可能性を秘めている

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2012年にヤフーが筆頭株主になったアスクル。同社が日本の伝統的ビジネスに与えた変化からは、日本が進めるべき「構造改革」のヒントが見えてくる(アスクルの概要は前号参照)。

1つは、旧態依然とした流通に与えた影響だ。アスクルの取扱高が一定レベルを超えた商品領域では、大手メーカーとの力関係が変化した、と執行役員の宮澤典友氏は話す。日本では多くの場合、慣例的に大手メーカーが小売価格を決めてきた。小売店や顧客はおろか、中小メーカーも大手の値決めに従うほかなかったのだ。小売店は何層にも組織化された卸売業者に仕入れを依存しており、こうした卸売業者はたいてい大手メーカーの系列に組み込まれていた。

しかしアスクルのエージェント(正規取扱販売店)になれば、昔ながらの流通経路に頼らなくて済む。商品の仕入れと配送を担っているのは、アスクルだからだ。さらにアスクルが一括で仕入れを行うことで、大幅な値引きも交渉可能となる。値引き率は3割に達することも珍しくない。仕入れ価格が下がると、エージェントが営業上有利になるだけではない。顧客の中小企業も商品を安く購入できるようになる。要するに、古くさい流通の無駄が減り、コストが大幅に下がれば、日本全体にとってメリットがあるということだ。

大手メーカーは当初、値引き価格で販売されるのならアスクルには商品を供給しない、と強気の姿勢だった。ところがアスクルの規模が拡大していくと、アスクルの値引き交渉力は販売シェアに比例して高まっていった。宮澤氏によれば、「カギは小さな店の購買力を結集できたことにある。それで(メーカーとの)力関係が変わった」。アスクルエージェントの6割は、従業員が10人にも満たない昔ながらの事務用品店だ。

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