今年のインターハイ(全国高等学校総合体育大会)、夏の甲子園(全国高等学校野球選手権大会)が中止となった。コロナ禍の影響を受けるのはスポーツだけではない。音楽の世界でも「第68回全日本吹奏楽コンクール」の中止が決定された。1940年に第1回が開催された同コンクールは、中学、高校、大学、職場・一般の部の4部門で開催される、日本最大規模の音楽コンクールだ。
秋の全国大会を目指す夏の地方大会の熱気はすさまじい。全国で3000校以上が参加する高校の部の盛り上がりは、夏の甲子園を目指す高校野球の地方大会にも匹敵する。というわけで、吹奏楽部に所属する高校生の夏は、甲子園を目指す野球部の応援と、コンクール地方大会の練習に明け暮れるというのが定番だ。
日本は、世界でもトップクラスの吹奏楽大国だといわれる。学校の部活動から社会人バンドまで含めた現役人数は常時100万人前後。吹奏楽が盛んになり始めた60年代を起点に考えると、吹奏楽経験者は現在までに1000万人を超える説もある。日本人の13人に1人ほどが何らかの形で吹奏楽を体験した計算になる。
中でも学校における「吹奏楽部」の存在は特別だ。放課後遅くまで練習を繰り返している中学・高校生の姿は日本特有。そのおかげで、日本のアマチュア吹奏楽は世界屈指のレベルに達している。そして、現在オーケストラに在籍している管楽器奏者の多くが吹奏楽部出身者であることも見逃せない。
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