私立大最難関の慶応大学。ほかの私立大学は入試制度の変更が頻繁だが、慶応は文系学部の一般入試で国語の代わりに思考力、判断力を見るための小論文を課すなど、独自の一般入試を長年続けている。センター試験に代わって2021年度入試から実施される大学入学共通テストの導入予定もないが、これは現在の一般入試で有能な学生が集まっているという自信の表れだといえる。
そんな慶応において、三田キャンパスの他学部とは違った路線を取ってきたのが湘南藤沢キャンパス(SFC)の総合政策学部と環境情報学部だ。1990年の開設当初からAО入試を実施してきた。19年度の一般入試の志願者は開設時の半分以下だったが、AОの志願者は増加傾向にある。19年度は開設時の5倍以上の志願者を集めた。AОでは学習意欲の高い多様な人材が集まっているため、21年度入試からAО募集定員を100人増の300人とする。

経済学部で英語コース
経済学部でも新たな入試が始まっている。16年導入の英語学位プログラム「PEARL(パール)」だ。9月入学のプログラムで、在籍する学生は日本国籍と外国籍が半々だ。
入試は年3回で定員は約100人。学力(国際バカロレア〈IB〉、米国大学入学テストACT、同SATのうち1つ)、語学力(TOEFLまたはIELTS)、志望理由書などの出願書類を総合的に判断して合否を決める、いわゆるAО入試だ。池田幸弘・経済学部長は「一般入試は予備校で鍛錬を積んだ学生が多い。異質な学生に来てもらうためには、違うやり方が必要」と狙いを説明する。同学部のコリン・マッケンジー教授も「一般入試や帰国生入試では、日本語が十分ではないインターナショナルスクールや海外の優秀な学生をとれていなかった」と話す。
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