経済安保の強化か、アクティビスト封じか──。議論百出の改正外為法は、3月13日、政省令改正案が公表されてパブリックコメントがスタートした(4月12日まで)。政府は4月下旬にも事前審査が必要な「銘柄のリスト」を発表し、5月の施行を目指す。
改正の柱は、国家の安全保障上重要な上場会社の株式を海外投資家が取得する際、事前審査が必要となる出資比率を「10%以上」から「1%以上」に引き下げること。
安保上重要とされるのは武器や航空機、原子力、宇宙、軍事転用可能な汎用品の製造業、サイバーセキュリティーなど12分野の「コア業種」と、放送や警備、農林水産、海運など「ノンコア業種」に分類される。一方、事前届け出を不要とする「包括免除」や「一般免除」の仕組みも整えられた。争点になったのは「どういう銘柄が対象になるのか」に加え、「どういう投資家が、どの銘柄に投資する際に免除対象になるのか」だ。
銘柄選定の根拠になる業種について財務省は当初、4〜5の最重要業種をレッドリスト、重要業種をイエローリストという形で分類していたが、自民党の国防族議員や経済産業省から「これを買ってくださいというショッピングリストを示すようなものだ」という指摘が入ったため、最重要業種は12に拡大することで“希釈”。名称もコア/ノンコア業種に改めた。
投資家の分類については、外国金融機関、すなわち証券会社や銀行、保険会社、運用会社など当該国の規制・監督を受けている金融機関は「経営に関与しない」ことなどを条件に規制の対象外になった。
海外の国有企業はコア/ノンコアとも事前審査の対象。一方、海外のソブリン・ウェルス・ファンドや公的年金基金は、日本政府の認証を受けることでノンコア業種への投資は規制が免除となる。一般投資家もノンコア業種への投資は規制を受けないで済む。
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