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ライフ #人が集まる街 逃げる街

製造業で栄えた九州の玄関口 北九州市 [福岡県]

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  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー
北九州市臨海部の夜景。ものづくりの街を支える工場群の光は「工場夜景」として人気を集める(PIXTA)

北九州市は福岡県の北部にある人口約93万8000人の政令指定都市である。政令指定都市は現在20あるが、北九州市の指定は古く、1963年4月。同年2月に門司、小倉、若松、八幡、戸畑の5つの市が合併してできた北九州市は、鉄鋼、化学、窯業、電機など、九州地方の製造業の中心地として栄えてきた。

合併直後約103万人だった人口は79年には約107万人とピークを迎える。だがその後は日本の産業構造の主体が第2次産業から第3次産業へと転換する中、街の活気は徐々に失われ、県内では商業の中心であった福岡市博多地区の発展の後塵を拝するようになる。

街の衰退はデータに如実に表れている。人口はピーク時に比べて約12%減少し、65歳以上の高齢者が人口全体に占める割合(高齢化率)は30.5%と全国平均を上回る。北九州市の成人式は、毎年ド派手な衣装をまとった新成人たちが話題になるが、今年の新成人数は9576人と、40年前(80年)の1万5706人から約40%も減少。若い働き手の不足は街の発展の大きな障害だ。

本州と九州の接点であり、大陸にも近い北九州市域は、古くから交通の要衝であった。現在も、「海」の玄関口・北九州港は、本州側の下関港と併せ関門港として重要港に指定されている。「陸」の玄関口としては、JR小倉駅を中心に、山陽新幹線や鹿児島本線・日豊本線などの主要幹線が発着する。高速道路も九州自動車道や東九州自動車道などで九州各地につながっている。2006年に開港した「空」の玄関口・北九州空港は、瀬戸内海側に浮かぶ人工島にある海上空港である。

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