前橋市は群馬県の中南部にある人口約33万2000人の中核市である。北部は赤城山によって形成された斜面地が広がり、中央部は広瀬川が流れる低地、南部は前橋台地といわれる台地を形成している。内陸部のため標高が高いと考えられがちだが、中央部の標高は100メートル程度だ。だが北部には1800メートル程度の所もあり、市内での標高差は1700メートルにも及ぶ。
前橋市はかねて隣の高崎市と比較されてきた。外部からみれば、隣接するこの2つの街が合併すれば人口70万人の大都市となるのに、と思える。だが、歴史的に前橋が行政中心で文化の街であるのに対し、高崎は商業の街として明確に色分けされ、しかも互いがライバルとして覇を競うような関係にあるのが特徴なのである。
例えば両市にはそれぞれ前橋高校と高崎高校という県立の名門進学校がある。地元では「マエタカ」「タカタカ」と呼ばれ、部活動や進学実績でも競い合う。高校入試偏差値はともに県内最高レベル。過去5年間の東京大学進学者数も累計で前橋高校が51名、高崎高校が45名と僅差である。
だが街としての発展は、江戸時代から中山道と三国街道の分岐点としての高崎宿があり、現在も関越自動車道・北関東自動車道のジャンクションや上越新幹線の駅を擁する交通の要衝、高崎にやや分がありそうだ。前橋には中央前橋と群馬県桐生市の西桐生をつなぐ上毛電気鉄道上毛線と、高崎と新潟県長岡市の宮内をつなぐJR上越線、新前橋と栃木県の小山をつなぐJR両毛線が通る。しかしJRはいずれも実質、高崎からの路線の途中駅にすぎない。近年高崎市が人口を伸ばし前橋市を逆転しているのも、高崎優位をうかがわせる。
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