2000年代になった頃から全国各地の自治体で始まった小中一貫教育。16年度に施行された改正学校教育法で、1人の校長と1つの教職員集団が一貫した教育を行う9年制「義務教育学校」と、それぞれ独立した小・中学校が一貫した教育を行う小中一貫型小・中学校の2つが学校種として制度化された。その狙いとしては、子どもが中学1年生になったときの環境変化になじめず、いじめや不登校などの問題が起こりやすいとされる「中1ギャップ」の緩和などが挙げられている。
00年度から、就学予定者が入学したい学校を選べる学校選択制を導入した品川区は、教育改革の一環として06年に、すべての区立小・中学校で小中一貫教育をスタートさせた。区立第二日野小学校と区立日野中学校を統合した日野学園を設立したのを皮切りに、13年までに計6校の施設一体型小中一貫校を開校した。この動きは、国の義務教育学校法制化のきっかけにもなり、6校は16年度から義務教育学校となった。ほかの31小学校、9中学校でも小中一貫教育を推進しており、小学校段階からの教科担任制や英語科の導入といった先進的な教育を進めている。
区立義務教育学校について品川区の学事制度審議会は、18年の答申で「9年間同じ施設で学び続けることから、安定した人間関係を築きやすく、8、9年生(中学2、3年)のリーダーシップがより向上する」などと評価している。一方で、12年に区立の小中一貫校に通う中学1年生がいじめを受けて自殺。背景として、施設一体型一貫校の大規模化の影響も指摘された。また、学校選択制により、一部の義務教育学校などに人気が集中して抽選となる一方、入学者が受け入れ可能人数を大きく割り込み、1学年1学級になっている小学校もある。品川区教育委員会は「義務教育学校以外でも抽選になる小中学校はある。教師の目が行き届きやすい小規模校を希望する方もいる」として、学校選択制の結果と受け止めている。
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