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洋上風力発電で「作業船」に脚光 ゼネコンが造る“船"の実力

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シージャックス社が保有する最大級のSEP船「Scylla」。大型クレーンで洋上風力発電機を設置する(提供:Seajacks社)

気候変動問題を背景に世界で急速に普及が進む再生可能エネルギー。四方を海に囲まれた日本では洋上風力発電の拡大が確実視されている。海上に100基程度の大型風力発電機を建設するため、総事業費は1案件で数千億円に及ぶ。プロジェクトにもよるが、そのうち3割程度を占めるのが発電設備の建設工事費用だ。清水建設の推計によれば、新市場の規模は5兆円超という。

この新たな市場への参入へ、ゼネコン各社が着々と準備を進めている。数百億円をかけて、自己昇降式作業船(SEP船)を建造しているのだ。SEP船は海底に船を固定する脚が付いており、船体をジャッキアップできる。船には大きなクレーンと洋上風力発電設備を積み込む広いスペースがあり、船体を固定することで波の影響を受けない作業環境を確保できる。SEP船は洋上風力発電所の建設に不可欠で、この運用なしに工事を受注することは難しい。

そこで各社は自前のSEP船建造を相次いで打ち出した。清水建設は世界最大級の自航SEP船を約500億円かけて建造し、2022年10月に竣工させる予定だ。同社の白枝哲次・新エネルギーエンジニアリング事業部長は「日本の荒い海象条件に耐えられるよう、強度に気を配った」と強調する。五洋建設も18年に1隻目のSEP船を完成させ、2隻目を鹿島建設などと共同で建造する。風車の大型化が進んでいることを踏まえ、2隻目は発電能力10~12メガワット級の建設にも対応できるようにする。例えば、MHIヴェスタス社製の9.5メガワット級だとブレード(羽根)の長さは80メートルにも及ぶ。風車の大型化を見据えてSEP船を建造しなければ、たちまち使えなくなってしまう。

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