──日本の総合化学メーカーは近年、汎用品中心の伝統的な石油化学(石化)から、機能品分野へのシフトを急いでいます。
石化の内需はピーク時から大幅に減り、今後も先細りだ。かといって、輸出しようにも、日本の石化産業に国際的なコスト競争力はない。国内のエチレンプラント(石化製品の原料となるエチレンの製造設備)はどれも古く、海外と比べて規模もはるかに小さい。
そうした中で、スペシャリティ・ケミカル領域へのシフトは、国内の総合化学に共通する戦略だ。スペシャリティとは、技術力を背景とした機能性によって高い付加価値が得られる分野。当社でいえば、情報電子化学や農薬、医薬などが代表例だ。すでにいずれも重要な柱だが、さらに強くする。
非石化で相次ぎ大型買収
──各重点分野の成長戦略とは?
情報電子化学は、有機ELディスプレー用の偏光フィルムやタッチセンサーパネル、発光材料などが成長を牽引する。有機ELの発光材料は30年間も研究してきた分野。ずっと売り上げゼロでよく耐え忍んだと思うが、有機ELの量産を開始するJOLED社に採用され、これからようやく花開く。
──農薬と医薬で立て続けに海外での大型買収を発表しました。
農薬は豪企業から、ブラジルなど南米4カ国の事業を取得する。日本・アジアと北米を中心にやってきたが、これで南米にも確固たる地盤ができる。世界の食糧需要増大で耕作面積が増え、農薬は成長産業。大型新剤の上市も控えており、将来が非常に楽しみだ。
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