法政大学時代はアルバイトばかりしていた。2012年に入学式のあいさつに呼ばれたときもこの話をしたのだが、塾講師や大工、就職情報誌の営業、国会議員の秘書など、とにかくいろんな経験をして、実社会の厳しさに触れた。
塾講師のバイトをしたのは、教師を目指していたため。でも塾長から「君は教師には向いてない」とズバリ言われた。なぜなら、生徒が質問に答えられないと「どうしてわからないのか」ときつく言ってしまっていたからだ。塾長から「そういうふうに言われたら傷つく。子どもの気持ちがわからないのか」と指摘された。この一言が、教師以外の道を探すきっかけになった。
大手スーパーの家電コーナーで働いたこともある。食品を買いに来たお客に「いかがですか」と声をかける。冷蔵庫を1台売ると、時給とは別に特別手当がもらえたので一生懸命売ったし、よく売れた。それが今の仕事の原体験になっている。
就職情報誌の広告営業の仕事もした。分厚い職業別電話帳を基に電話をかけて、「人材採用について御社のお考えを伺いたいのですが、社長はいらっしゃいますか」と聞く。真剣に考えている社長は、自ら電話に出てくれて、営業に行くと広告が取れる。一方「人事に回します」と回答する会社は、うまくいかなかった。バイトながら、会社を見極める力を養えたと思う。
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