介護にかかる費用すべてが、介護保険でカバーされるわけではない。ただし介護保険サービス以外にも、高齢者には手頃な価格で利用できる支援がある。全国の自治体が提供するサービスはその代表格だ。食事の宅配や寝具の洗濯・乾燥など種類は幅広く、自治体ごとに特徴的なメニューもある。

例えば外出時の移動に使えるタクシー代の助成。栃木県那須塩原市では、70歳以上の高齢者(条件あり)を対象に500円分のタクシーチケットが年間最大70枚交付され、一度に10枚まで使用できる。
雪国在住の高齢者であれば、除雪サービスを利用できる自治体も多い。業者に依頼すると1回数千円かかるが、条件により無料で作業してもらえる(函館市など)。
銭湯などで使える入浴券を配付する自治体もある。東京都西多摩郡日の出町では、一般向けが400円の温泉を、高齢者は100円で楽しめる。
見守りや生活支援も
高齢の親と離れて暮らす子どもにとっては、親の安否は気に掛かるもの。東京都荒川区では、「高齢者みまもりネットワーク」に登録すると、地域包括支援センターや町内会、民生委員、警察、消防などが名簿を共有し、定期的に声かけなどを実施してくれる。さらに緊急医療情報キットを無料配付。弁当代などの実費はかかるが、区が配食サービスや緊急通報システムと契約し、日々の見守りに対応してくれる。同区で65歳以上の高齢者のみの世帯は約2万5000。うち約5000世帯がネットワークに登録し、「見守りが必要な世帯の多くに広まってきている」(同区高齢者福祉課・堀裕美子氏)という。
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