社会の変化と連動して大学自体も大きく変化している。しかし、新たに評価すべき教育内容が出現しているのに、大学の評価は既存の枠組みに縛られる傾向が強い。
これは教育系ジャーナリストや予備校関係者にも責任がある。「早慶上理(科大)」「MARCH」などと、大学をまとめ、評価する風潮をつくってしまったからだ。本来は同じ大学でも、学部ごとに教育内容、充実度そして難易度は大きく異なるので、大学名だけで評価するのは問題がある。
ただ近年の受験生は大学でなく、学部で選ぶ傾向が強い。とくに女子校をはじめ、多くの私立中高一貫校は、中高6年間で「自分は何者か、自分は何をやりたいか」を認識させるキャリアガイダンスを実践しているからだ。「ともかく難関大学に入りなさい」という指導はすでに絶滅状態になっている。
受験生たちは自分のやりたいことから大学・学部選びをしているが、既存の大学評価で見る保護者や学校関係者は少なくない。旧来の見方・概念を覆すには、「偏差値が高い」「就職がよい」などの“証拠”が必要となる。
そんな中、旧来の概念を覆す有効な手段が登場している。それが、在学中に海外などの別大学の学位(ディグリー)を取得できる「ダブルディグリー」や「ジョイントディグリー」、「パラレルディグリー」といった制度だ。提携する大学は、世界的に有名な海外大学が多い。
武蔵大学経済学部は2015年から、パラレルディグリー制度を開始。日本にいながら英ロンドン大学の経済経営学士号を取得できる。期間は最短で4年と1カ月。武蔵大とロンドン大の授業を並行して履修する。天下のロンドン大の授業が受けられるため、武蔵中・高の生徒も武蔵大への関心が以前より高くなっているという。
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