貸し出しを中心とする本業収益が右肩下がりの中、地方銀行は証券子会社を設立するなど、新たな収益源を模索している。また、決済など顧客接点をフィンテック勢に奪われまいと、IT活用の加速を検討する地銀も多い。
だが、単独で対応するには人材とノウハウの両方で限界がある。そこで注目されているのが、銀行業界の枠にとらわれないアライアンス(提携)戦略だ。
東海東京フィナンシャル・ホールディングス(FH)と地銀との提携合弁証券会社はその先駆といえる。2007年以来、上位行を中心に7地銀と合弁証券を設立。株や債券など東海東京証券の商品・サービスを地銀の顧客にも提供することで、ウィンウィンの関係を築いて一定の成果を得てきた。
目下の課題は、「(提携先の地銀と)法人や富裕層などの大口預金者にほとんどアクセスできていないこと」(東海東京FHの斉藤慶久・常務執行役員)。地銀が貸出業務に傾斜してきたことも一因だが、逆に伸びしろが大きいともいえる。今後はロボアドバイザーなどネットを通じたフィンテック機能や、資産運用機能をサービスとして拡充していく方針だ。
共同持ち株会社が筆頭株主に浮上も
一方、地銀との提携を近年急拡大しているのが、北尾吉孝社長率いるSBIホールディングスだ。旗印に掲げているのが、同社の資産運用体制やオンライン事業で培ったノウハウを生かした「地方創生プロジェクト」だ。すでにSBI証券が地銀34社と金融商品仲介業で提携し、SBIグループの商品・サービスを提供している。また、フィンテック企業のサービスを導入する共通プラットフォームも展開。地銀など11社が導入済みまたは導入準備中である。
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