風力発電に関わる研究機関や業界関係者で構成されている世界風力エネルギー会議。事務局長のベン・バックウェル氏に、日本の洋上風力導入について話を聞いた。
──欧州を中心に風力発電の存在感が増しています。
風力発電は、ここ5年でブレークスルーを迎え、競争力が高まった。陸上風力、洋上風力とも発電コストは低下しており、世界中で化石燃料を使った発電方法よりもコストが安くなっている。
ただし、例外なのが日本。市場の拡大が遅れている。近年の日本の風力発電の年間導入量は160~200メガワット(16万~20万キロワット)と微々たるものにとどまっている。許認可や送電網への接続での障壁を取り除けば、ほかの国と同様に発電コストは急速に低下する。日本が輸入に頼っている石油やLNG(液化天然ガス)よりもはるかに安くなるだろう。
──日本では、洋上風力の導入機運が高まっています。
5年先、10年先ではなく、今すぐ導入するべきだ。台湾は数年で5.5ギガワットもの洋上風力を導入するという目標を掲げ、アーステッド(デンマーク)やwpd(ドイツ)といった欧州で実績のある大企業が参画している。
日本は海運業や建設業が発達し、洋上風力のポテンシャルは十分にある。着床式と呼ばれる浅海に向いた洋上風力だけで91ギガワット分の設置が可能という試算もある。
洋上風力は地元への経済効果も大きい。海上工事や港湾整備などが必要となる。英国やドイツでは洋上風力だけで4万~5万人分の雇用が生まれている。
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