自分の死後、パソコンやスマートフォンに残った「デジタルデータ」はどうなるのか、考えたことがあるだろうか。
写真、動画、メールやSNS(交流サイト)のアカウント、ネット証券口座やスマホ決済アプリの残高など、パソコンやスマホの中には個人情報や資産、プライバシーデータが多くある。所有者の死後、これらの取り扱いを間違えれば、故人の尊厳を傷つけるだけでなく、遺族や友人に迷惑がかかる可能性がある。
今やデジタル機器を当たり前に使いこなすシニアは少なくない。年老いた親の終活に伴走する場合にも、“デジタル終活”を重要項目として俎上に乗せる必要があるだろう。
デジタル遺品はリアルなモノの遺品と何が違うのか。日本デジタル終活協会の代表理事で、弁護士・公認会計士の伊勢田篤史氏は「普段目にしないため、何の情報もなく、遺族がその存在を把握することが非常に困難。そのため、遺族が適切にデジタル遺品にアクセスできるよう手配を行うことが必要」と話す。
同協会では生前整理として、まず自分が所有するデジタルデータの棚卸しと、分類を行うことを推奨している。すべてを把握することは本人にすら難しいが、主なものを書き出し、「絶対に遺す」「できれば遺す」「絶対に隠す(誰にも見られずに消す)」「できれば隠す」という4つに分類する。最終的には、整理した内容を紙のエンディングノートにまとめる、という流れだ。
スマホのロックは解除できない場合も
端末類はもちろん、各サービスのログインIDやパスワードも、ノートにまとめておく必要がある。当人の死後、遺族が実際にノートのとおりにデータの消去や保存をする際には、パスワード解除などの専門業者に依頼する手もある。作業量によるが、価格は3万〜6万円が相場だ。だが「とくにスマホは高額となる場合があるうえ、パスワードロックを解除できない可能性もある」(伊勢田氏)ことには注意したい。
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