ハノイでの米朝首脳会談の失敗を受けて、北朝鮮は今後どう動くのか。次の3点が、それを見極めるポイントになる。
まず、4月上旬に招集されるとみられる最高人民会議だ。国会に相当する同会議の開会に当たっては通常、政策決定機関である国務委員会のメンバーや閣僚を含む重要人事が行われる。
国務委員会には現在、外交・南北関係の責任者が含まれており、その全員が金正恩(キムジョンウン)委員長のベトナム行きに随行した。米国との非核化交渉で中心的役割を担う金英哲(キムヨンチョル)副委員長兼統一戦線部長、李洙墉(リスヨン)副委員長兼国際部長、そして李容浩(リヨンホ)外相だ。金委員長の外交方針が変化した場合には、国務委員会の顔ぶれにも何らかの変更が加えられる可能性がある。
また、最高人民会議の開会と前後して朝鮮労働党の党大会が開催されれば、金委員長の方針が一段と明確になるだろう。金委員長は今年年頭の「新年の辞」で、米国が圧力を強化した場合には「新たな道を模索」せざるをえなくなると述べており、さらに踏み込んだ発言がなされる展開もありえる。
ちなみに金委員長は先代の金正日(キムジョンイル)総書記と違って、国内外の政策課題を議論する場として党大会を積極的に活用している。例えば、昨年4月の党中央委員会総会では核・弾道ミサイル実験の中止、「北部の核実験場」の解体、経済重視の「新国家戦略」という重大宣言が飛び出した。
2つ目の注目点は、国内向けの反米プロパガンダをどうコントロールしてくるかだ。北朝鮮指導部が対米戦略を転換したとすれば、プロパガンダにも何らかの変化が表れるはずである。
反米プロパガンダの行方
北朝鮮は昨年6月に初の米朝首脳会談を行って以来、国内メディアについては反米的なメッセージを流さないよう細心の注意を払ってきた。しかし、対外プロパガンダを担う国営朝鮮中央通信(KCNA)などでは、折に触れて辛辣な批判を繰り広げている。
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