政府が地方創生の総合戦略を開始したのは2015年。第1期(15〜19年度)の目標として「20年に東京圏への転入超過ゼロ」を掲げたが、18年の転入超過数は14万人と達成には程遠い。
今年からは次期総合戦略も議論される。「まち・ひと・しごと創生会議」の中心メンバーである増田寛也元総務相に、課題と今後の方向性を聞いた。
──東京一極集中の流れが止まりません。
まず政策手段に限界がある。日本では無理やり人を移すことは基本的にできないし、やるべきだとも思わない。だから東京23区内の大学の定員抑制とか、間接的な手法を駆使するしかない。
総合戦略の第1期の問題は、自治体に対して、人口フレーム(計画目標人口)と対策を一緒に作らせてしまったことだ。各自治体は人口増加の目標を達成するために、近隣と人を奪い合っている。
日本全体の人口は減るわけだから、狭い範囲で取り合っても仕方がない。第2期は人口減を前提にして、歴史的・文化的背景なども勘案しながら、県レベル、あるいはもっと大きなスケールで広域連携することが必要だ。
またこれまでは自治体を一律に扱ってきたが、そろそろ都市的な機能で分類していくべきだ。
「国土はどうあるべきか」その視点が欠けている
──都市的な機能で分類するとは、具体的にどうやるのですか。
「東京の機能を一部移せる都市」や「ITを駆使したスマート農業を展開する自治体」といったように、個性に応じて区分けし、戦略的に取り組んでいく。
私は「国土はどうあるべきか」という視点が地方創生には欠落していると思う。一時期、首都機能を東北に移転するという議論があったが、東京が都市としてここまで出来上がっていると移転は難しい。ただ、機能の一部を移すことはできる。
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