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日本が示すアメリカンドリームの嘘 米国では日本以上に親の所得格差が子どもに引き継がれる

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国民が心の支えにしている神話はどんな国にでもある。米国なら「アメリカンドリーム」がそんな神話の1つだ。「丸太小屋からホワイトハウスへ」という言葉に象徴されるように、出自とは関係なく、個人の能力や努力次第で誰もが成功者になれるとする考え方である。

日本は、これとは反対に封建的な国だといわれることが多い。なるほど、政界に目を向ければ、首相を筆頭に世襲議員のオンパレードだ。しかし現実を子細に眺めてみると、様相が違ってくる。実はいろいろな点でアメリカンドリームの理想に近いのは、本家本元の米国ではなく日本なのだ。

どういうことか。経済協力開発機構(OECD)が発表した「社会階層のエレベータは壊れているのか? 社会的流動性を促進する方法」という報告書に興味深いデータが出ている。親の財産や地位が子ども世代にどの程度引き継がれるかを調べたものだ。

まず、収入の流動性から見ていこう。これは出生時の親の収入によって、子どもの収入がどの程度決定されるかを示している。スコアは0〜100。値が高いほど、親の収入ではなく本人の才覚や努力、運によって収入が決まる。日本のスコアは65で、22カ国中11位とOECD平均並みだった。一方、米国は59で16位。つまり米国では日本以上に親の所得格差が子どもに引き継がれている。最下層10%の低所得世帯に生まれた子どもの収入が平均に達するまでに要する時間は日本では4世代ぶんだが、米国では5世代ぶんかかる。

誰もが手持ちのカードで勝負しなければならないのが人生だといわれれば、確かにそのとおりだ。だが、その手札が数年ごとに1枚ずつ入れ替えられていくとしたらどうだろう。OECD調査が示しているのは、こうしたカードのシャッフルが日本では米国より頻繁に行われているということなのだ。

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