2025年に大阪で2度目の開催が予定される国際博覧会(万博)の「大阪・関西万博」。その会場が18年11月、「夢洲(ゆめしま)」と発表された。大阪に何度か行ったことがあっても、「夢洲」と聞いてピンとくる人は少ないのではないだろうか。
夢洲は大阪市此花区に位置する、大阪湾に浮かぶ人工島だ。大阪湾に臨む大阪港の入り口部分には、北から順に「舞洲(まいしま)」「夢洲」「咲洲(さきしま)」という3つの人工島がある。このうち舞洲は北港のヨットハーバーのある地区と、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのある桜島とそれぞれ橋でつながっている。咲洲は、天保山公園や観覧車、海遊館などのレジャー施設がある大阪港地区と地下鉄南北線や阪神高速道路などでつながっている。また夢洲と咲洲の間には夢咲トンネルが整備されている。
それぞれの島の現状はどうか。舞洲には物流施設とスポーツ関連施設や公園が整備され、咲洲にはWTC(ワールドトレードセンター)と呼ばれたオフィスビルや高層マンションなどが建設されている。夢洲には南岸に水深15メートルの岸壁が整備され、高規格コンテナターミナルが2基設置されている。周囲に物流倉庫が立ち並ぶロジスティクスセンターになっている以外、目立ったものはない。
この3島には、大阪市主導で行われた開発計画の苦い記憶が凝縮されている。咲洲にあるWTCは大阪市港湾局が中心となり、第三セクター方式で1995年に竣工した256メートルの超高層ビルだ。開設当時は横浜のランドマークタワーに次ぐ高さを誇るオフィスビルだったが、明らかにオフィス立地とは異なる場所だったため、テナント誘致に苦戦。03年にWTCは236億円もの債務超過を抱え、大阪地方裁判所に金融機関との調停を求める事態に発展した。
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