【著者プロフィル】マッキンゼー、オックスフォード大学などを経て、世界中で21世紀型ムーブメントを展開する「パーパス」の共同創設者兼CEOのジェレミー・ハイマンズと、「92ストリートY」の社長兼CEOのヘンリー・ティムズの共著。
ここ数年、IT(情報技術)とSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の急速な発展により、人々があらゆる境界を越えてつながり、世界は激変したと実感している人は多いだろう。
ツイッターを活用して膨大な支持者層を手に入れたトランプ米大統領の誕生は、その象徴的なできごとである。
フェイスブックのような巨大IT企業が誕生し、社会の基盤となる一方で、セクシャルハラスメントや性的暴行の被害体験を共有する「ミートゥー運動」のような、これまでは力を持たなかった大勢の個人が団結した、大規模なムーブメントが、世界各地で起きている。
そうした世界的なパワーシフトを理解するために筆者が提示する考え方が「ニューパワー」と「オールドパワー」である。
オールドパワーは「貨幣」に似ている。少数の人間がパワーを掌握し、守り抜こうとする。権力者は強大なパワーを溜め込み、行使する。閉鎖的で近寄りがたく、リーダー主導型である。
他方、ニューパワーは多数の人間によって生み出され、「潮流」のように広まる。オープンで参加型であり、対等な仲間によって運営される。その目的は、溜め込むことでなく提供することである。
20世紀は、大手企業や政府などが権力を持つオールドパワーの時代だったが、21世紀は、個人でも際限なく大きな影響力を持てるニューパワーの時代だ。
個人が社会に参加したり大勢の人を動かしたりする方法は、つい最近まではかなり限定されていたが、現在では、どこでも誰とでもつながれ、地理的な境界線を飛び越えて、かつてない速さとスケールで組織化できるようになった。
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