「彼らは、いろいろな事業にともかく張ってきている」。三菱商事をそう評するのは三井物産の安永竜夫社長だ。では安永社長は三井物産をどう成長させようとしているのか。
──三井物産ならではの成長のあり方は、どのようなものだと考えていますか。
当社が他社と違うのは「商事会社」と称していない点。創業者はモノを生み出す会社として「物産」と名付けた。つまり「事業を創り出す」「生み出す」会社だ。
M&Aは成長のためのツールとなる。だが、自社がすでに持っている何かと組み合わせることでメリットが生まれるときにしか効果を出せない。ではその効果を十分に出す何かを当社が持っているかというと、国内で強いものは基本ない。1+1を3にはできない。それならば、自分で事業を創ることをもっと考えるべきとなる。
純利益で4000億円を超える規模になったのは、小さな積み重ねによるものだ。鉱石などで大きな資産を持っているが、小さいものの積み上げがわれわれの姿であるべき。スモールスタートでやってみたいという事業では、どんどん社員の背中を押していく。
資源は必ず仕留める 目指すは準オペレーター
──商社を取り巻く事業環境が変化する中、どう攻めていきますか。
中国では鉄鋼製品の企業間取引において、売り買いのマッチングをネット上で行うことまで起こりつつある。われわれは幸いにして、宝武鋼鉄集団との関係でその仕組みに入ることができたが……。いずれ鉄鋼製品の取引で商社はいらなくなってしまう。逆にいえば、そういう仕組みを作る側に回っていかないといけない。
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