
「泳ぐ車」──水に浮き、水面を移動できる超小型EV(電気自動車)を開発したのがFOMM(フォム)だ。水害の多いタイでの販売がすでに決まっており、355台の受注が入っている。
創業者で社長の鶴巻日出夫氏(56)は子供の頃からの乗り物好き。スズキに入社し、転職先のトヨタ車体で超小型EV「コムス」の開発に携わった後、「環境によい小型のEVを普及させたい」と50歳でFOMMを立ち上げた。
だが、設立の夜から地獄を味わう。出資の約束をしていた人から「出資を撤回したい」と電話があったのだ。その後、前職のつてを頼り資金支援者を得て何とか業務開始。当初1人だったオフィスにも今は7人のエンジニアがいる。
泳ぐ車という発想は、「新しいEVのアイデアを100個絞り出す過程で生まれた」(鶴巻社長)。モーターは水に強いという特性を生かせば実現できるという確信があった。
昨年秋にはヤマダ電機との資本業務提携を果たし、引き合いが増えた。2020年には低価格帯のEVを量産する計画だ。「まずタイ・中国での販売を始め、10年後には年間200万台を売りたい」(鶴巻社長)と夢は大きい。

「米ウェイモ(グーグル系の自動運転開発会社)が10年かかったことを2年でできた。必ず追い抜ける」。石﨑雅之社長(53)は自信に満ちている。コンサルティング会社に勤務していたが、AI(人工知能)に詳しいカナダ人のフレッド・アルメイダ氏と、自動運転に特化したAIの開発を目指して2016年に起業した。
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