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ライフ #人が集まる街 逃げる街

海水浴客に代わり観光客が増加 藤沢市(神奈川県)

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  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー

神奈川県藤沢市は神奈川県南部のほぼ中央を占める、人口約42.9万人、県内では横浜、川崎、相模原に次ぐ中核都市だ。

藤沢市は片瀬や鵠沼(くげぬま)、辻堂に海水浴場があり、海水浴客やサーファーでにぎわう。明治・大正の時代から別荘地として開発され、多くの皇族や政治家、学者、芥川龍之介や岸田劉生、武者小路実篤といった文化人が集ったこともあり、「海辺の街」のイメージが強い。しかし実際には、市域は東西が約6キロメートルなのに対し南北は意外に長く、南の江の島から北の大和市との境界にある長後付近まで約12キロメートルに及ぶ、南北に広い街だ。

江の島から望む藤沢市。左手にあるのが新江ノ島水族館。夜の水族館で人気に(HAKU / PIXTA)

この街の特徴は市内を多くの鉄道が走ることだ。JR東海道線、小田急江ノ島線が街の東西、南北を貫き、東京方面へのアクセスは軽快。海辺を江ノ島電鉄、湘南モノレールが走り、街の北部の中心都市、湘南台で相模鉄道いずみ野線、横浜市営地下鉄が接続する。

交通利便性のよさで多くの学校の誘致にも成功している。慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスをはじめ、湘南工科大学、日本大学生物資源科学部、多摩大学グローバルスタディーズ学部など数多くの大学や私立中学、高校が立地する。

また一般的にはあまり知られていないが、いすゞ自動車、荏原製作所、武田薬品工業、日本精工など大手企業が事務所や工場、研究所を構えており、藤沢市は全国の自治体でも財政状態が良好だ。

2015年度には、市税などの自主財源が歳入全体に占める比率である自主財源比率で全国16位、行政活動に必要な財源をどれだけ自力で調達できるかを表す財政力指数でも全国24位となった。

新江ノ島水族館や大型商業施設で集客

東京や横浜へのアクセスのよさ、教育環境の充実、健全な自治体財政を背景にベッドタウンとして発展してきた藤沢だが、街の魅力はこれにとどまらない。近年は人口に加え観光客数も大幅に増加しているのだ。16年の観光客数は年間1810万人。10年前の1259万人に比べて44%も伸びた。

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