──2018年3月期決算は厳しい内容でした。
当期利益は堅調だったが、業務純益は苦戦した。マクロの経済環境は悪くなく、その点は追い風が吹いていた。
「ワンみずほ戦略」は金利より非金利収益にシフトする戦略で、この点、他メガグループに負けている感じはしない。われわれのやってきた戦略自体は正しい。この道をしっかり極めていくことと、抜本的な経費削減を進め、着実に実行に移していくことが大事だ。
──戦略はよくても、現場の戦術面で差がついたのでしょうか。
現場力が劣っているとは決して思っていない。先んじて銀・信・証のビジネスモデルを作り、課題解決のベストパートナーになるということを標榜しながらやってきている。その部分での現場力、水際の力では、逆にわれわれは優位性を持っている。
だが、金利収支は、三菱UFJとは量が違い、三井住友とは利ザヤの水準に若干差がある。リスクの取り方について、ともすると保守的な部分があったかもしれず、そこは転換を図っている。
メインバンクでも自動的に案件は来ない
──バブル崩壊後の行員は利上げ交渉の経験がないといわれます。
この20年、デフレ低成長の中で、貸し出しも伸びない、投資も少ない。グローバル化やデジタルテクノロジーなど、これまでになかった要因も出てきている。そういう中で顧客のアドバイザーになれるのか。これまでにない高次元の挑戦だとは思う。その意味で、人材育成は経営戦略の根幹だ。
──三菱UFJ、三井住友と比べて、取引先に財閥色は薄いです。
それはメリット。みずほの強みは上場企業の7割以上と取引があり、うち4〜5割がメインバンクであること。「グローバル300」といった非日系の顧客もたくさんいる。相対のビジネスだけでなく、顧客同士をつなぐ結節点になることで、新たなビジネスも生まれる。
この記事は有料会員限定です
残り 617文字
