石炭火力発電に対する世界の目が厳しくなっている。欧州などの金融機関が同事業への投融資の打ち切りを相次いで表明。その中で、日本でも見直しの動きが出始めた。
先行したのは生命保険だ。日本生命保険は2018年度の資産運用方針で、「気候変動への影響が大きい石炭火力発電等のプロジェクトへの新規投融資は行わないことも検討する」との考えを明らかにした。
「持続可能な社会の実現に向けた投融資を進めるうえで、石炭火力発電についてもきちんとした見解が必要と考えた」(高石裕介・財務企画部担当課長)
第一生命保険は、海外での石炭火力発電事業に関与しないことを社内規定に盛り込んだ。「国内外ともプロジェクトファイナンスの実績はないが、環境NGO(非政府組織)による批判が強まるなど、レピュテーション(評判)リスクを踏まえて明文化した」(竹内直人・運用調査室長)。
二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス削減の道筋を定めた15年12月のパリ協定の採択をきっかけとして、CO2排出量の多い石炭火力発電からの「ダイベストメント」(投融資の撤退)の動きが、欧州などで活発になっている。

大手邦銀の姿勢は?
一方で、日本は事情が異なる。30年度の電源構成(エネルギーミックス)目標において、石炭火力は「重要なベースロード電源」と位置づけられ、発電電力量の26%を賄うとされた。そのため、40件以上もの設備新設・改築計画がある。
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