安倍晋三首相の支持率が急落している。「モリカケ」の亡霊、陸上自衛隊の日報、財務省のセクハラと地雷が次々に爆発したためだ。
瀬戸際で救われたのは、山口達也氏の事件である。ワイドショーも森友・加計問題に疲れていたタイミングだった。ワイドショーの批判は持久力がなく、様子見を決め込んだ首相が逃げ延びたかに見える。野党は政権を追い詰めることにまたも失敗した。
「モリカケ」の第2ラウンドはまだ完全に終わったわけではないが、次は首相が支持率回復を狙う番だろう。カギを握るのは北朝鮮だ。同様に支持率低下に苦しんでいた韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、南北会談で支持率急上昇を成功させた。北朝鮮が米朝会談を前にして柔軟姿勢に変わったことは、韓国が現政権で北朝鮮寄りになったことが大きい。米国は韓国の協力なくして軍事行動を成功させることはできない。北朝鮮はそれを見透かして、対立から融和へと動く。
安倍首相はどう動くべきだろうか。ここまで日本は一連の動きから蚊帳の外であった。ワンチャンスがあるとすれば、6月12日の米朝会談後に、日朝での安倍・金正恩(キムジョンウン)会談を行うことだろう。北朝鮮からは経済協力を求める代わりに、日本への拉致被害者の帰国を認める。これは、米国人3人の解放よりさらにハードルが高い。韓国は、まだ北朝鮮との間で休戦状態にあり、経済協力は先の話だろう。米国も北朝鮮への経済協力を渋るだろう。その点で、日本は経済協力を武器にしやすい。そうすれば日本も米中韓に足並みをそろえて、対北朝鮮交渉の輪の中に入れる。
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