閣僚を次々とクビにしているトランプ米大統領。最近行われた人事でも特に奇妙だったのが、退役軍人省のシュルキン長官を更迭し、後任に自らの主治医を指名したことだ。一方で、経費濫用問題の渦中にある環境保護局のプルイット長官はなかなかクビにならない。11月に中間選挙を控えているのに、政権の重要ポストは空席だらけだ。トランプ氏がプルイット氏の更迭に乗り気でないのは、空席だらけの状況が一因であると考えられている。
ファーストクラスでの飛行機出張など、納税者のカネでおいしい思いをすることにかけては天才というか、ペテン師ぞろいなのがトランプ政権だ。中でも、プルイット氏の行状はチャンピオンの名に値する。同氏に対するトランプ氏の態度はころころ変わっており、今後、何が起きてもおかしくない。
ロシア疑惑に対する捜査を打ち切らせるべく、トランプ氏が介入するのかどうかも、予断を許さない問題だ。モラー特別検察官を守れ、という声は共和党内でも強まっており、モラー氏を更迭すれば、世の中から反発を食らうことはトランプ氏も理解しているという。ただ、トランプ氏と取り巻きの共和党議員は、FBI(米国連邦捜査局)と司法省を誹謗(ひぼう)することで、捜査の権威を貶(おとし)めようとしている。トランプ氏は最近、捜査を取り仕切っているローゼンスタイン司法副長官の更迭をほのめかした。
FBIは4月9日、トランプ氏の個人弁護士で懐刀のマイケル・コーエン氏の事務所や自宅を家宅捜索したが、これにぶち切れたのだろう。家宅捜索はトランプ氏の疑惑の中でも最高にスキャンダラスな事案に関連して行われた。ただ、コーエン氏はロシア疑惑にもかかわっていた可能性がある。
今年に入ってから、トランプ政権はロシア疑惑ではなく、美形のポルノ女優、ストーミー・ダニエルズ(本名ステファニー・クリフォード)氏との一件で崩壊するのではないかと見られるようになっている。ダニエルズ氏と同氏が雇った攻撃的な弁護士は、ひるむことなくトランプ氏に立ち向かっている。コーエン氏は大統領選挙の直前、トランプ氏に代わってダニエルズ氏に13万ドル(約1400万円)を渡し、トランプ氏と肉体関係を持ったことについて口封じを図った。トランプ氏がダニエルズ氏と寝たとされるのは、メラニア夫人が息子のバロン君を出産した、わずか4カ月後のことだ。
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