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政治・経済・投資 #20年後 ニッポンの難題

「成長は人口だけで決まらない」 Interview|立正大学教授 吉川 洋

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よしかわ・ひろし●1951年、東京都生まれ。米イェール大学大学院博士課程修了。東京大学大学院教授などを経て現職。(撮影:梅谷秀司)

日本の人口は100年後(2115年)に5055万人まで減少すると予測されている。100年前の1918年の人口は5473万人。つまり100年かかって1.2億人に増え、100年かけて同程度まで戻っていく。100年かかるとはいえ、1.2億人が5000万人まで減少するのは異常なことだ。

私は人口減少楽観論者ではない。人口が減っていく中で高齢化が進み、65歳以上の人口が4割近くまで上昇する。社会保障や財政にとってそうとう大きな負荷になる。これはやはり大問題だと思っている。

人口減少は日本経済にとってマイナス。最近、このせりふが一種の決まり文句のようになっている。しかし、そう言われるようになったのはそれほど古いことではない。

60年代まではむしろ人口が多すぎることが問題だった。80年代のバブル期もたいへんな強気論だったし、バブルがはじけても過剰な雇用が問題視された。

私が思うに、バブル崩壊後の苦しい時期にいろんな政策を講じたが、どうもいま一つ閉塞感が払拭されない。人口が減っていくのだから、経済が縮んでいくのは道理ではないか。成長戦略なんて無理筋だ。そういう感じが00年代に入って少しずつ出てきた。だが、これはある種の宿命論だ。

私の主張はシンプル。人口減少や高齢化は大きな問題を生み出しているが、人口や働き手が減少していくことによって先進国の経済成長が決まるものではないということ。

たとえば、高度成長時代は10%成長だった。この時代の人口増加率は年平均1%強。10%と1%の差は何かというと、1人当たりの所得の上昇だ。つまり、機械などの資本設備が増えたことと、何といってもイノベーションが大きい。人口減少が経済成長にとってマイナスなのはそのとおりだが、それですべて決まるわけではない。

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