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セゾン凋落を他山の石とした無印再建 松井忠三 その3(全4回)

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まつい・ただみつ●1949年生まれ。73年東京教育大学(現・筑波大学)卒業、西友ストアー(現・西友)入社。91年良品計画出向、92年入社。2001年同社社長、08年会長。15年から名誉顧問。(撮影:大澤 誠)

良品計画の業績が悪化する中、2001年に社長に就任した私が掲げたスローガンは、「セゾングループの常識は当社の非常識、当社の常識はセゾングループの非常識」だった。

それまでのセゾングループは、計画が95%で、実行はたったの5%。この社風を変えるには、セゾンを他山の石としながら改革するしか方法はない。ポイントは、実行力100%の会社にすることだった。

セゾングループは、たぐいまれなマーケティング能力を持つ堤清二さんの感性に基づいてでき上がった組織だ。社内では経験主義が重視されたが、これでは店長の能力によってバラツキが出る。店長が100人いれば、2〜3人が満点のお店を作り、あとは70点の状態だった。それよりは、すべての店長が90点以上のお店を作れるほうがはるかによい。

だから私は社長になる前から、商品開発や出店の仕方まで「仕組み化」し、誰がやっても同じことができるようにしていった。マニュアルを作ると言ったら、周囲からは「これほど創造性の豊かな企業群でロボットを作るのか」と反対された。それでも一番の問題はこの企業体質だった。お客さんの変化の少し先を行く商品を作る仕組み、実行力のある組織を作り上げることに力を注いだ。ここから、世界のデザイナーと一緒になって、商品を探し、創り出す力も飛躍的に増していった。

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