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神戸製鋼、なお遠い失地回復 漂流する名門企業

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員
4月1日付での辞任を発表した川崎会長兼社長(左)。顧問として残るかは「未定」という(撮影:梅谷秀司)

失墜したコベルコブランドへの信頼は取り戻せるのか──。

神戸製鋼所は6日、品質改ざん問題に関し、外部調査委員会の調査を基にした原因分析と再発防止策の報告書を発表した。同時に、川崎博也会長兼社長とアルミ・銅部門長の金子明副社長の辞任も明らかにした。

川崎氏は「創業112年。会社の信頼を失ったのは痛恨の極み。お客様に多大なご迷惑をおかけした責任は重い」と謝罪。後継は近く取締役会で決める。

今回の報告書では、公表済みの525社に加えて新たに163社(一部重複)への不正製品納入が判明した。また、遅くとも1970年代から不正が存在。品質データを改ざんして出荷する行為を「トクサイ」(=特別採用)と呼んでいたことも確認された。本来トクサイは契約仕様から外れた製品を顧客の了承を得て出荷することだが、一部工場では歪曲されていた。

不正に直接関与したのは現場の工場長を含む社員四十数名とされ、役員については昨年までアルミ・銅担当の現職執行役員だった3人が不正を認識。過去の役員では2人の取締役・執行役員が就任以前に不正へ直接関与していた。ただ、いずれも取締役会には報告しておらず、経営全体としての関与はないとの結論だ。

原因分析についても、(1)行き過ぎた本社の収益偏重と現場への品質権限委譲、(2)納期優先の風土や人事交流のない閉鎖的組織、(3)不正を可能とする品質管理プロセス、の三つが挙げられたが、昨年11月の社内報告書とほぼ同じ内容だ。

再発防止策も品質データの取り込み自動化など社内報告書と同じ内容が多い。その中で目を引いたのは、取締役会議長に社外取締役を充て、鉄とアルミの素材系事業やグループ会社を再編すると掲げたことだ。

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