パナソニックによる松村組の買収、住友林業と熊谷組の資本・業務提携……。住宅メーカーがゼネコンを傘下に収める動きが目立っている。だが、そこに明確な戦略性は見いだせず、どこでシナジーを生み出そうとしているのかわかりにくい。
住宅メーカーによるゼネコン買収は、2008年に大和ハウス工業が中堅ゼネコンの小田急建設を持ち分会社化したことが始まりだ。その後、13年に同じく大和ハウスがフジタを買収。16年には業界首位の積水ハウスが鴻池組と、次いで旭化成ホームズが森組と資本・業務提携を結んだ。
住宅メーカーを突き動かすのは危機感だ。1980年代後半に160万戸あった新設住宅着工戸数も今や100万戸を割り込み、遠からず50万戸まで縮小するとの予測がある。「戸建て住宅だけでは今後の成長戦略は描きにくい」というのは各社共通の認識だ。
一方、足元では最高益更新を連発するゼネコンも、国内需要の減衰とともに縮小均衡に陥ることは必至だ。そこで建設業同士、手を組むことで、海外展開や施工力の融通で協働しようという発想だ。

主戦場が異なる両社 、買収の効果が見えない
だが、広い意味で同じ建設業とはいえ、高層・重量鉄骨が中心のゼネコンと、中層・軽量鉄骨が主戦場の住宅メーカーとでは得意分野がまったく異なる。
住宅メーカーは高層マンションや商業施設など多角化を図るというが、年に数棟しか建てないとすれば外部発注したほうが採算性は高い。そもそも自社開発物件を、持ち分会社や子会社に発注しても内部相殺が働き、利益成長には直接結び付かない。
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