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創業家の反対くじいた出光好決算の正体 石油在庫評価のからくり

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記者会見で合併延期を説明する出光と昭和シェルの両首脳(撮影:尾形文繁)

昭和シェル石油との合併計画を進める出光興産の経営陣と、1年以上対立を続ける出光の創業家。昨年に続き今年6月末の株主総会でも、経営陣側の取締役選任に反対した。その際、根拠の一つに挙げたのが「在庫影響を除いた営業利益は前年度を下回っている」という出光の業績への疑問だ。

この発言の意図を理解するには説明がいるだろう。出光の2016年度の営業利益は1352億円と、その前の期の196億円の赤字から急回復した。それなのになぜ創業家は批判したのか。その理由は、業績回復の主因が図表1のように「在庫評価損益」にあるからだ。

[図表1]

石油会社の決算に大きな影響を与える在庫評価損益とは何か。その仕組みを簡単に示したのが図表2である。単純化のため、為替影響を無視し、原油価格が下落する局面でのケースで説明する。

[図表2]

日本の石油会社は、備蓄タンクに貯蔵している原油在庫に加え、ガソリンなどを精製するために必要な原油をつねに仕入れている。

感覚的には売上原価=期中の仕入れ額かもしれないが、会計上は期初にある在庫額と期中の仕入れ平均額を一体として考える「総平均法」というルールで原価を決める。その結果、期中に原油安が進行し仕入れ値が下がっても、期初の高値在庫と平均されて、会計上の原価は仕入れ値ほど下がらない。この差額が在庫評価損失だ。

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