日本の食品メーカーでは珍しく、「2020年に世界トップ10」という野望を明確に掲げる味の素。だが、スイス・ネスレや英蘭ユニリーバなど欧米の猛者たちからは、売上高・営業利益ともに大きく水をあけられている。
味の素はいかにして野望を実現するのか。創業家を除き、歴代最年少で就任した西井孝明社長に今後の戦略を聞いた。
──「食品メーカーの世界トップ10クラス」を目標にしている。
世界のトップは本当に強い。幅広い食品分野を扱うネスレとユニリーバは3位以下を大きく引き離している。ただ、カテゴリーごとに見ると、仏ダノンは乳製品でトップ。米ケロッグはシリアルで先頭を走る。味の素は粉末やキューブなどの調味料でナンバーワンになりたい。そして、20年をメドに成長性と収益力の面で世界トップ10クラスを目指す。
──味の素に足りないものは?
ESG(環境保護・社会貢献・企業統治)についての目標と計画だ。17年度からの4年間の中期経営計画では、事業の利益率やROE(自己資本利益率)だけでなく、非財務面の数値目標も示した。
特に味の素の調味料によって、世界中の人々の肉と野菜の1人当たり年間摂取量を、15年度比でそれぞれ2キログラム、1.6キログラム増やす。サプリや健康食品ばかりに頼らず、バランスの取れた食事ができるように、各国の嗜好に合った調味料やメニュー提案で後押しする。調理時間を短縮できる製品を投入し、時間のない消費者の余剰時間を増やすことにも取り組む。
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