労基署は見ている。
原 論 著
長年、労働基準監督官として勤務してきた著者が、労働基準監督署や労働局がどんな仕事をしているかを明らかにする。
労基署は厚生労働省所管の役所で、労働者が働く環境の安心・安全を守るのが仕事。監督官は労働Gメンと呼ばれることもある。裁判所の許可がなくても立ち入れるほか、臨検や書類提出を拒否したり、陳述や提出書類が虚偽だったりした相手を、労働基準法違反で処罰できるほどの権限も持っている。
著者が実際に、賃金未払いが発覚した事業所を摘発した事件で、張り込みや尾行などの内偵をし、“ガサ入れ”を行って証拠を押さえる様子などが語られ、さながら刑事ドラマを見ているかのようだ。
人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか
中川 毅 著
有史以前の気候変動を解明する「古気候学」と呼ばれる学術研究に携わる著者が、過去の気候を調べることでわかってきた地球と人類の歴史をひもといていく。
過去の気候は、「年縞(ねんこう)」と呼ばれる堆積(たいせき)物を分析することで推測する。年縞とは、1年に1枚ずつ形成される薄い地層のことだ。そこに含まれる花粉の化石を丁寧に分析することで、何万年前のことでもその推移を1年ごとに詳細に復元することができるという。花粉の化石から当時の植生景観を復元し、過去の気候を知る手掛かりとする。
福井県にある水月湖で1991年に発見された良質な年縞によって、過去15万年の日本の気候変動を概観しようと試みる。
ビッグデータの支配とプライバシー危機
宮下 紘 著
ITの発展で、あらゆる情報がつながってビッグデータが形成され、その利・活用が推進される時代になった。その一方で、プライバシーはかつてないほどの危機にさらされていると、著者は指摘する。ひとたびインターネット上に流出した個人情報を消去することは困難になる中で、プライバシー保護はどうなっていこうとしているのか。
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