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ライフ #サラリーマン弾丸紀行

ヴェニスで観光の行く末を考える 増える客とどう折り合いをつけるか

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ヴェニス名物のゴンドラを待つ人々。40分80ユーロと高値にもかかわらず人気は高い

ヴェニスは人であふれ返っていた。サンマルコ広場の中央に立つと360度、人の洪水である。駅と広場を結ぶ通りは縁日のように人で埋め尽くされ、橋ではスマートフォンで撮影する人で渋滞が起きる。運河に目をやると、東洋人を満載したゴンドラ(手こぎボート)が次々とやってくる……。

昨年8月のことだ。オンシーズンなのである程度予測はしていたものの、想像をはるかに超えている。

バングラデシュのダッカやニューヨークのマンハッタン、上海のバンドなど、旅先で人にもまれた経験はそれなりにある。ヴェニスを訪れるのもこれで4回目。しかし、ここまでの息苦しさは感じたことがない。

2016年にヴェニスを訪れた観光客は約2200万人。同年に日本を訪れた外国人観光客は約2400万人だが、北海道から沖縄まですべての都道府県を含めた合計数だ。それに近い数がわずか5.2平方キロメートルの島に押し寄せるのだから、混雑しないほうがおかしい。

この50年間でヴェニスの人口は、17.4万人から5.4万人へと7割近く減少した。ツーリストの増加に伴い地価が上昇し、家賃を払えなくなった人々が流出し続けている。

地元向けの商店が、土産物店やレストランなどに転業したことなどで、生活者に不可欠なインフラが失われつつあることも一因だ。

こんな笑い話すらある。「グッチを過ぎてフェンディで右側に回って、ドルチェ&ガッバーナで橋を渡れば、そこに食料品店があるだろう。そこの主人が死んでいなければ」。

運河を見渡し一服

しかし、人ごみにもまれずにヴェニスを楽しむ方法はある。その一つが、運河沿いにあり表通りに面していないホテルに身を置くことだ。

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