子どもの多様な能力を育むために、企業や団体が提供する習い事や体験イベント。だが親にとっては費用が悩みの種だ。ベネッセ教育総合研究所の調査では、年収800万円以上と500万円未満の世帯では平均教育費に約2倍の差がついている。家庭の経済格差は学力ギャップだけではなく、子どもが習い事を通してさまざまな能力を育む機会の差にも直結している。これはもはや社会問題だ。

特に懸念されるのが、1人親家庭や児童養護施設といった環境にある子どもたち。文部科学省も問題視しており、2017年4月から母子家庭など困難を抱える親子を対象とした支援事業を始める。公立の青少年教育施設と自治体が連携して行う子ども向けの自然体験活動に対して、国が資金を支援する。
一方、教育ビジネス花盛りの民間では、体験格差の解消に向けた取り組みはまだ少ないのが実情。「企業協賛を募ったが、なかなか集まらない」と語るのは、ブルーシー・アンド・グリーンランド財団企画部の進藤博行氏。同財団は16年から、児童養護施設や1人親家庭の子どもを対象にした海体験プロジェクトを実施している。だが「学力や食事に関する支援は集まりやすいが、自然体験は効果が見えにくく、支援の輪が広がりにくい」(進藤氏)という。
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