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給付額引き上げが議論に 公的年金

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2016年秋の臨時国会は久しぶりに「年金国会」となった。年金制度改革法案の審議で民進党が「年金カット法案」と批判し、国民の関心を集めたからだ。

ただ民進党の批判は世論をあおるだけで的外れだった。現行の公的年金制度は約100年間の年金保険料などの収入を各世代で分け合う構造。もともと足元の年金給付水準を徐々に低くすることで将来世代の給付水準の目減りを抑制する仕掛けになっているが、リーマンショック以後の賃金デフレで目詰まりを起こしていた。賃金デフレ対応型に修正する年金額改定ルールに野党は年金カット法案とレッテルを張った。

給付水準アップののりしろはかなりある

小手先の対策を行っても将来の年金給付水準が下がりすぎるから「抜本的改革」が急務というのも民進党の主張だった。だが抜本的改革を標榜していた旧民主党は政権獲得後も一向に詳細案を示せず、揚げ句に大幅な負担増か、現行制度以上に中高所得層は給付低下となる素案が暴露されて主張は消滅したはずだ。言うまでもなく、現行制度でも保険料などの負担増が行われれば将来世代の給付を増やすことはできる。

ここからもわかるように現在の年金制度改革の方向性は、第1段階として現在の保険料率で負担を固定したうえで、将来世代の給付水準を底上げする方策を徹底的に追求して実現させ、それでも将来の給付水準が十分でないなら、第2段階として保険料などの負担増を検討しようというものだ。

今は第1段階にあり、20年に向けて俎上に載せられる次の改革案は上表のようなものだ。①の基礎年金拠出期間の延長とは、健康寿命が延伸する中、より長く働き保険料を負担することで給付水準を上げようというもの。現行の基礎年金では20歳以上60歳未満の40年の拠出が最大だが、これを45年とする。上表のように給付は45/40倍(1.13倍)程度増える効果がある。

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