アベノミクスの追い風もあり、超高層マンションの販売が好調だ。相続対策や投資の対象としても人気が高い。
超高層とは、一般的に高さ60メートル、20階以上のものを指す。1980年代から徐々に供給が始まり、2000年以降急激に増加。これまで全国で約1000棟、30万戸近い超高層マンションが供給されてきた。
超高層マンションが登場した当初から指摘されてきたのが、マンション管理の問題だ。建物に対する規制は高くなるほど厳しくなり、エレベーターや給排水システム、防災設備などの装備が違ってくる。当然、管理費用も高くなる。
築14年を過ぎた頃から、外壁やベランダなどの大規模修繕工事を行う必要が出てくる。すでに80、90年代に建てられた物件では工事が行われているはずだが、まだ事例が少なく、十分な実データはほとんどない。今回、日本で最も多くのマンションを管理・修繕している都市再生機構(UR都市機構)に取材を申し込んだが、「マンションの個別性が高いこともあり、大規模修繕に関するデータは出せない」と応じてもらえなかった。
最大の関門は2度目の大規模修繕
数少ない事例の中から、超高層マンションの修繕にどれぐらいかかるのか検討してみよう。東京都にある24階建て、築20年の超高層マンションで、外壁の修繕工事を行った例だ。1戸当たりの負担は約98万円。一般的なマンションと大きく異なるのが、仮設工事だ。高さ45メートルまでは外周部に通常の足場を組んで外壁工事を行うことができるが、それ以上の高さではゴンドラ足場を吊るす必要がある。そのレンタル費用が、工事費全体で大きなウエートを占めるのだ。
「ゴンドラの形状やレンタル期間は、建物の外観・形状で千差万別。それによってコストも大きく違ってくる。00年代に入り建設会社も大規模修繕やメンテナンスを考えて、外観デザインに配慮するようになった」と語るのは、ゴンドラ市場で約7割のシェアを持つ日本ビソーの小俣由紀夫・仮設ゴンドラ事業本部営業推進部部長だ。
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