あなたはスマートフォンでSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を1日に何回開き、何時間見るだろうか。フェイスブックで友人の旅行写真に「いいね!」を押し、ツイッターでは職場の愚痴をつぶやき、インスタグラムに今日のランチを投稿する……。
そんなSNSに埋もれる生活が、知らぬ間にあなたの心をむしばんでいるかもしれない。米ピッツバーグ大学の研究チームが今年3月に発表した若い世代の精神にSNSが及ぼす影響についての調査で、よく利用する人ほどうつ病になりやすいとわかったのだ。利用回数が多い人は少ない人に比べてうつ病のリスクが2.7倍、時間が長い人は短い人に比べて約1.7倍になるという。

論文では4分の1以上の対象者がうつ病になる可能性が高いと判断されている。ちなみに調査対象者のSNS利用時間は1日平均61分、利用回数は週平均30回だった。
「なんで私ばかり不幸なのか」
論文の筆頭著者であるルイイー・リン氏は、SNSでうつリスクが高まる理由には「うらやむ気持ち」と「時間を無駄にしたという感覚」の2つがあるという。友人たちの投稿を見ると、他人は皆自分よりも幸せで充実した生活を送っているという歪んだ認識が生じる。同時にSNSをチェックすることは無意味だとも感じ、気分を悪くするのだという。
この調査では所得層での違いも分析しているが、「どの層を見てもSNSとうつの関係は同じだった」(共著者のブライアン・プリマック博士)。つまりこの問題は社会経済的格差によるものではなく、誰しも起こりうることなのだ。
サービスを提供する側も、この状況を傍観しているわけではない。フェイスブックは最近、自殺や自傷行為をほのめかす友人の投稿を簡単に通報できるツールを全世界に提供すると発表した。自殺防止の専門機関と協力し、通報された本人の画面には「友人と話す」「自殺相談ホットラインに連絡する」「アドバイスを得る」といった選択肢が表示され、解決に導く策を提供する。
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