ベアリング(軸受け)メーカー国内最大手で、電動パワーステアリングなど自動車部品も手掛ける日本精工は今年100周年を迎える。足元は円高や中国の需要減速の影響を受けるベアリング業界だが、長期ビジョンをどう描くのか。内山俊弘社長に聞いた。
──2026年に向けた長期ビジョンでは、受け身の企業体質からの転換を標榜している。
ベアリングは製品寿命が長く、会社のカルチャーも少しのんびりしていた。これまでは顧客の要望にきちんと応えていれば事業を伸ばせたが、その考え方を変えていきたい。
技術の変化スピードに対応できる会社にしていく。また、メーカーの発注に応えるだけでなく、最終製品を使うユーザーの立場を考えた提案型の製品開発も進める。50年、100年後にはベアリングがなくなるかもしれない、という危機感を持ちながら、新製品や新事業を生み出せるようにしたい。
──ベアリングを使わない製品を造る可能性もある?
それは否定しない。われわれには材料や潤滑関係、解析、そしてメカトロニクスなど、要素技術の蓄積がある。こうした技術を活用して新たな製品を造れるのであれば、ベアリングにはこだわらない。
また、将来の事業の種を探すために、米国サンノゼなどベンチャー企業が集積する地域に活動拠点を置いている。自動運転やITなどの先端技術の情報収集を行い、他社との共同開発も視野に入れている。
──ベアリングの事業環境は?
自動車関係はまだ伸びしろがあるものの、一般産業機械向けは厳しい状況が続く。今後数年は微増、もしくは横ばいで推移するだろう。
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